• 挑戦の軌跡

ケミナビ開設秘話|レターケースに積まれたFAXの山と、進化する「繋がり」のカタチ <前編>

本記事は、日光ケミカルズおよびニッコールグループで働く社員の想いや挑戦に迫るインタビューコラムの第1回目です 。

今回は、会員制サイト「ケミナビ」の設立者であり、現在はIT企画推進部で部長を務めるYさんに取材を行いました。サイト設立をした2011年当時、営業部から企画部へ異動したばかりでITやシステムに関してはまだ勉強中だったという、Yさん。

当社では異例のキャリアを持つYさんの視点から、設立の舞台裏にある実体験に基づいた想いを語っていただきました。

効率化の過渡期。2011年当時の営業現場

2011年当時、プライベートではネット通販が日常に溶け込みつつありましたが、BtoBの化学品業界では従来のアナログな手法も残っており、デジタルとアナログが混在している状況でした。

当時の営業担当者は、出社するとまずレターボックスを確認することが日課でした。

サンプル依頼の多くはメールへ移行していましたが、一部ではFAXによる注文も残っており、それぞれの顧客から届く情報を整理するところから一日が始まっていました。

当時のアナログな業務フローには、以下のような課題がありました。

  • 煩雑な手作業: 営業担当者はFAXを一枚ずつ手に取り、社内用の手配書に依頼を受けた製品を転記して事務担当へ渡す必要がありました。

  • 承認による停滞: たった1つの原料サンプルを出すにも上司の確認が必要な場合があり、上司が不在なら出荷はストップしていました。

  • 「今すぐ試したい」という熱量の消失: 「今すぐ試したい」という研究者の熱意は、アナログな書類の山と承認フローの中で数日間も足止めを食らっていたのです。

常識を覆す「出荷してから考える」大改革

「なぜ仕事の買い物だけ、こんなに不便なのか? Amazonならすぐ届くのに」。

このもどかしさが、ケミナビ開発の原点でした。

開発チームは、社内の常識を覆すプロセス改革を断行しました。それが「まずは送る。調整は後」という考え方です。

  • フローの逆転: 従来の「承認してから出荷」という流れを「出荷してから調整」へと逆転させました。

  • スピードの実現: 顧客の熱量を逃さない、圧倒的なリードタイムの短縮を実現しました。